Haruki's way

〜スペイン・この不可思議な国〜

マヨルカ島での結婚式

結婚式の会場は海が見える山の中腹。式のちょっと前に、娘と娘を可愛がってくれた女性の写真を撮りました。

結婚式の会場は海が見える山の中腹。式のちょっと前に、娘と娘を可愛がってくれた女性の写真を撮りました。

引越しのあった週の週末には、前から予定していた友人の結婚式の為にマヨルカ島(スペイン語ではMallorca、英語ではMajorca)に行きました。

マヨルカ島は、スペイン領であるバレアレス諸島の中で一番東に位置する島で、他の島々(イビサ、メノルカ、フォルメンテラ島)と共に海外でもよく知られています。統計によると、マヨルカ島だけで年間1200万人の観光客が来るとか。流石、観光地として有名なだけあります。

マヨルカの大聖堂。水辺に映る大聖堂としてよく知られています。

マヨルカの大聖堂。水辺に映る大聖堂としてよく知られています。

マヨルカ島の歴史もなかなか面白いです。青銅器時代から鉄器時代の遺跡も残っていますが、その後425年に開始されたヴァンダル人の侵入、ビザンチン帝国に編入され、キリスト教文化の影響を受けた後、ムスリム人の侵入を受け、903年にはオマイヤ朝の一部になります。このイスラム文化が華開いた後、ハイメ征服王(Jaime el Conquistador)がムスリム人を破り、13世紀にキリスト教徒のマヨルカ王国を建国します。マヨルカも、スペインの多くの地と同様、イスラム文化の影響を色濃く受けているわけですね。それにしても、高校時代の世界史で学んだ「ヴァンダル人」、こうして訪ねた土地で名前を聞くだけで感動してしまいます。

ホテルからの景色。海がキラキラ光っていました。

ホテルからの景色。海がキラキラ光っていました。

その他にも、この島にまつわる有名な人や話はいろいろあります。ショパンが療養の為にジョルジュ・サンドと一緒に一時期を過ごしたValldemossaもこの島、スペインの歌手で有名なチェノア(Chenoa)も、テニスの選手として世界的に有名なラファエル・ナダル(Rafael Nadal)もマヨルカ島出身。これはおまけですが、モデルのクローディア・シファーの別荘もマヨルカにあるとか。

今回の旅行では、娘が生まれて初めての飛行機の旅に挑戦。機内では赤ちゃん用のシートベルトを渡され、夫のシートベルトを通す形で装着。夫と娘がお団子状に結ばれていて、ちょっと面白かったです。そして、娘が遊んでいるうちに飛行機は離陸。寝ている間に1時間のフライトはほぼ完了し、娘が寝起きでむにゃむにゃしているうちに着陸・・・。思った以上に楽でした。

夫の膝の上でシートベルトを装着している娘。

夫の膝の上でシートベルトを装着している娘。

マヨルカ島の大聖堂は、ムスリム人を追い出したハイメ征服王によって、ムスリム人のモスクがあった場所に建てられたそうです。巨大な大聖堂は、長さが121m、高さが44mもあります。そして、なんと祭壇の部分にはガウディのデザインが含まれている上、聖堂の一つは現代美術で有名なミケル・バルセロ(Miquel Barceló)の手が加えられていて、その斬新さにはただただ驚くばかりです。外から見た大聖堂の美しさは、スペインに数ある美しい大聖堂の中でも特筆に値するでしょう。

大聖堂の内部。

大聖堂の内部。

ガウディがデザインを加えた祭壇。

ガウディがデザインを加えた祭壇。

ちょっと長くなりましたが、友人の結婚式は、マヨルカの中心地から車で30分程行った、海に面した山の途中で行われました。結婚式の場所は明るい雰囲気の広々とした場所で、さらに友人の花嫁さんがギリシャ風のドレスを着ていたので、その場所の雰囲気によく似合っていました。

父親と一緒に入場する花嫁。

父親と一緒に入場する花嫁。

式の途中では、招待客がそれぞれの国の言葉で「相手を受け入れようとする心があれば、人と人との間に壁はできない。二人の今後の幸せを祝して。」という文章を読みました。私は日本語で参加。その他、新郎が新婦に向かってスピーチをし、結婚式の後に新婦が新郎に向かってスピーチをしていたのが印象的でした。

上手な翻訳とは言えませんでしたが・・・ま、誰も分からないので良しとします(笑)

上手な翻訳とは言えませんでしたが・・・ま、誰も分からないので良しとします(笑)

ちなみに、新郎新婦はこの結婚式にカメラマンやレポーターを招待し、写真代を無料にする代わりにテレビに出演することを承諾したそうで、今度「Best Wedding」というタイトルで、テレビで放送されるとか。そこまで行くと、個人的にはちょっとやりすぎかなー、とも思いますが、確かにテレビ映えのするキレイな結婚式でした。

会場からの夕陽は本当に美しかったです。

会場からの夕陽は本当に美しかったです。

披露宴は、その場所のすぐ隣のオープンスペースで、ビュッフェ形式で行われました。食事もおいしく、皆好きな場所に座ることができ、とても楽しいひと時を過ごすことができました。また、新郎新婦がベビーシッターを雇ってくれたので、私たちも友人との時間をゆっくり取ることができ、同時に娘がベビーシッターさんの側ですやすや寝ているのを見て安心できました。

ビュッフェの中身。このレストラン、その後ミシュランの1つ星を取ったそうです。

ビュッフェの中身。このレストラン、その後ミシュランの1つ星を取ったそうです。


なかなか美味しく、且つお洒落でした。

なかなか美味しく、且つお洒落でした。

披露宴は夜中の3時まで続きました。寝ている娘をバスに乗せる時にまた泣かれてしまいましたが、最後まで付き合ってくれた娘にも感謝です。

マヨルカ島、今回の滞在は2泊3日と短かったですが、穏やかな気候と美しい海、歴史のある街並、親切な人々・・・と、とても楽しい滞在となりました。今度は週末だけではなく、もうちょっと時間を取りたいものです。

会場の木につけられたロウソクが温かい雰囲気を醸し出していました。

会場の木につけられたロウソクが温かい雰囲気を醸し出していました。

【関連:以前参加した結婚式】
スペイン北西部ガリシア地方での結婚式 (2006年8月)
フランス・ノルマンディー地方での結婚式 (2006年9月)
私たちのマドリッドでの結婚式 (2008年5月)
マドリッドでの結婚式 (2008年7月)
スペイン南部アンダルシア地方での結婚式 (2008年9月)
別のマドリッドでの結婚式 (2009年9月)
さらに別のマドリッド郊外での結婚式 (2010年7月)
私たちの日本での披露宴も・・・ (2010年9月)

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