初めての日本
以前のブログで息子との日本旅行について書きましたが、その時にお留守番をしていた娘を連れて、今回また日本に戻ることができました。
前回一時帰国をしたのは昨年の9月でしたので、今回の一時帰国はそれから一年未満ということになります。通常はこんなに頻繁にはできませんが、娘が今年から学校に行く事を考えると、今後は7−8月という休暇シーズンしか日本に行けないことになる為、今年は前倒しして行く事に決めました。
娘は現在3歳と5ヶ月。娘の誕生の後に、家のリフォーム、息子の妊娠/出産/育児と重なり、ちょうどある程度落ち着いた昨年にようやく三年ぶりの帰国を果たしました。
とは言え、その時は夫の休暇が重ならず、私一人では授乳中の息子と行くのが精一杯。娘が日本を知らないまま3年以上が経ってしまいました。
私以外とはほとんど日本語を話す相手のいない娘ですが、宮崎駿の映画と絵本だけでかなり日本語を話せるように。私との会話は常に日本語なので、時々大人が話すような話し方もし、気づけばひらがなも読めるようになり、私の中でも今が時期かも知れないという気持ちが強くなりました。そんな中、ついに満を持しての日本滞在です。
心配だった飛行機での旅は、さすがに当時7ヶ月だった息子と違い、娘はある程度落ち着いて座っていてくれました。が、2歳位から乗り物に酔いやすくなったせいか、機内食はほとんど食べずに意識的に寝ていたようです。楽と言えば楽でしたが、娘が席を2つ占領し、私の膝に頭を乗せて寝るという状態だったので、往復で私の足は象の足のようにむくんでしまいました(笑)これも、娘が快適であればの親心としましょう。
初めての日本滞在は、とても有意義なものとなりました。
実家で私達の到着を待っていた父もとても喜んでくれ、夕飯を用意してくれていました。また、日本にいる孫達(全て女の子)の為のおもちゃが箱に入っていたので、それを出しては遊ぶということも。父が折り紙でやっこさんを作る度に娘が壊し・・・という一幕もありましたが、二人の時間を楽しんだようです。
姉夫婦の家では、遂に姉の三人の女の子と娘がご対面。皆が娘をすぐに仲間に入れてくれ、色々な遊びを開始。これだけ女の子がいると可愛い小物が本当に沢山家にあり、大量のおもちゃも所狭しとありました。(すべり台まで!)娘は動く犬のぬいぐるみを連れて家の中を歩き、すべり台を何度もすべり、布団の上でジャンプをし(いけませんね)、姉が準備してくれたご飯を誰よりもしっかり食べ、本当に滞在を満喫していたようです。
実は、姉は私達が到着した時には妊娠後期。あとちょっとで出産という状況だったので、「もしかしたら、直前に我が家に泊まってもらえなくなるかも知れないよ。」と言われていましたが、最終的にはセーフ。本当に色々とお世話になりました。
また、今年は父が70歳になるということで、姉夫婦と兄夫婦を交えて皆で古希のお祝いもしました。父の家の近くのお店でお昼を皆で一緒にするというシンプルなものでしたが、皆がお祝いをし、兄夫婦はお花を持ってきてくれたりしたので、父もなかなか嬉しそうでした。何よりも、孫と一緒だったのが良かったようです。
その後は、娘と一緒に東京に行き、以前の上司や、東京のオフィスで私達の仕事を一緒に担当している方々にも会うことができました。娘にとってはあまり楽しい時間ではなかったようで、写真に写る娘の顔が不満そうではありますが、それも良い思い出です。
それから、都内のホテルに数日滞在し、その間に高校時代の友人と上野動物園に。
私にとっては15年ぶり位の上野動物園です。(大学時代に、子供に返ったつもりで一度行きました・笑)マドリッドの動物園は入園料が3000円位なのに比べると、上野動物園の600円は本当に良心的。運営費がかかって大変と言われていますが、このまま頑張って維持してほしいものです。
娘は動物体験コーナーでウサギやヤギに触れるたことが本当に嬉しかったようです。マドリッドの公園には馬に乗った警官が来る為、馬に触ることはたまにできますが、ヤギやウサギやモルモットは初体験。特に、ヤギの「チキータ」(スペイン語で「小さな女の子」という意味です。)に会って「スペイン語みたーい!」と大喜び。ずっとヒゲを撫でていました。(ちょっと親としてはヤギが暴走するのでは・・・なんて心配してしまいましたが。)
暑い中、友人と彼女のお母様が私達に付き合ってくれ、動物園の後にはお茶をご馳走になり、とても楽しい一日となりました。お母様より娘にスニーカーのプレゼントまで!ありがとうございました。娘は疲れてしまったようですが、ホテルに戻ると元気を取り戻し、一緒に買ったお惣菜を楽しくいただきました。
その次の日はディズニーランド。会う約束をした高校時代の友人には4歳の女の子がいた為、母娘でディズニーランドにと誘われた時には、こちらは一も二もなく飛びついてしまいました。
優秀な彼女がホテルの予約から何から色々手配をしてくれ、しかもディズニーランドでは携帯で乗り物の待ち時間を調べてくれた為、本当にスムーズに色々な物が楽しめました。感謝です!
実は、友人と娘さんはかおりが日本語を話さないと思っていたようで、スペイン語の挨拶をちょっと練習してくれたようです。良い意味で期待を裏切ってしまいましたが、その後子供達二人が仲良く一緒に遊んでくれたので、とても嬉しかったです。
その日は一日中ディズニーランドをベビーカーを押しながら歩き、乗り物に乗り 、パレードを見て・・・と、ずっと外で充実した一日を過ごしました。
子供達が起きているとどうしてもそちらに注意が行ってしまい、他のことができなくなるのが母親の性ですが、ディズニーランドでは子供達がベビーカーでお昼寝をしてくれた為、その間に友人と二人で色々語ることもできました。私達が高校で一緒だったのは実質2年。それぞれが自分の道を進み、パートナーを見つけ、子供が生まれ、置かれた環境で日々成長して行く中で、こういう風に今までのお互いの歩みについて語る時間を持てたのは、本当に貴重でした。
復活したエレクトリカルパレードを見ている時に、娘に「見て見て、あそこにピーターパンがいるよー!」と興奮しながら叫んでいる自分が。思わず自分が子供の頃に見たパレードが思い出され、夢のような時間の中で、何とも言えない幸福感で胸が一杯になりました。
ちょうどその次の日から梅雨入り。屋外でのベビーカーの移動を考えると、ギリギリセーフという感じでした。
宿泊はシェラトンでしたが、ディズニーランドに入場する前に駅の近くでチェックインができるシステムだったので、ホテルに着くとそのまま部屋に直行。荷物も既に到着していて、本当に便利でした。ホテルでは、子供が喜びそうな部屋に滞在し、次の日はゆっくりビュッフェで朝食。
その後、ホテル内のキッズコーナーで沢山遊ばせることができ、娘にとってはとても楽しい滞在だったようです。
友人の娘さんに「チューする!」と言って近づくと、その子が「やめてよー!」と嫌がる微笑ましいシーンもありました。最後には、その子が「チュー一回ならしてもいいよ。」と言ってくれたのですが、既に私達は電車を降りる所で時間切れ。次回の楽しみに取っておこうね☆
その後はまた実家で父とゆっくり過ごし、必要な買い物もし、美味しいお寿司や中華料理をご馳走になり、普通の一日一日を大切に過ごすことができました。大雨の日もありましたが、そういう時には実家の大掃除や荷物の整理にもある程度着手できたので、父が嬉しそうに見え、私自身も個人的に満足でした。
週末には兄夫婦と一緒に品川の水族館に行き、イルカのショーやアザラシのショーも見ました。お義姉さんもとても優しく、ここでも楽しいひと時を過ごしました。兄夫婦は農業や手作りの物が好きな人たちなので、家庭菜園を見せてもらい、美味しいお茶をいただいて過ごしました。週末に私達の為に時間を割いてくれてどうもありがとう。
最後は、母方の叔父や叔母のいる浜松へ。娘も新幹線デビューです。皆が温かく出迎えてくれ、美味しい叔母達のお手製のお料理をいただき、ゆっくり話をすることができました。また、一人の画家の叔母より、彼女が描いた絵の中から好きな物を持って行って良いと言っていただき、とても気に入った絵を4点いただきました。
皆で色々と昔の話をしたり、人生の話をしたり・・・と、本当に心に残る3日間を一緒に過ごすことができました。最終日は雨でしたが、大きなショッピングモールのイーオンに連れて行っていただき、そこでお店をちょっと見たり、念願のラーメンを食べたり、必要な物を買い足したりすることもできました。かおりはキッズコーナーでまたまた大興奮。叔母達との時間を本当に楽しんでいました。
帰りは叔父が駅まで送ってくれ、皆にお別れをしてまた東京に。ホテルに最後の一泊をし、次の日にはお昼くらいから羽田空港に。
帰りの飛行機が夜中の12時半発だった為、何か観光をしても良かったのですが、さすがにベビーカーの娘を連れて、荷物を持っての移動は厳しく、空港の情報を前日に把握してから荷物を全て持って向かいました。お陰で、景色が良いというモノレールに乗り、空港では美味しくて有名なうどんをいただき(しかも、娘がとても気に入ったので、お昼も夜も同じうどんでした!)、ロディの喫茶店で子供をゆっくり遊ばせることもでき、更には娘のお昼寝時間を確保し、空港内の美容院で二人で散髪をし、空港での夜景スポットを訪ね、搭乗前にシャワーも浴び・・・と、本当に充実した一日になりました。
<日本のここが良いと思うもの>
長くなってしまいましたが、ここで個人的に日本のここが良いというものをご紹介します。
1.宅急便
スーツケースを送れる宅急便のサービスは、子連れでスーツケースを運ばなければいけない旅行者には本当にありがたいものです。スペインにはこのようなサービスはありませんし、あったとしても、同日か次の日に届くことはあり得ないと断言できます。
今回の滞在中は、空港でスーツケースを一つ実家に、一つ都内のホテルに送り、私は小さな機内持ち込み用のスーツケースとベビーカーで移動することができました。その後、さらに実家のスーツケースを羽田空港に送り、実家滞在中に買ったものを箱に詰めてホテルに送って最終調整をし、ホテルのスーツケースをまたまた羽田空港に送るという、宅急便大活躍の旅でした。
2.Suica
マドリッドでも、地下鉄ではタッチ式のバスカードを使えるようになりましたが、それで買い物をすることはまだできません。駅構内での買い物や電車の乗り継ぎ等に使えるSuicaは本当に便利だと改めて思いました。
3.子供用カート
子供は、スーパーやショッピングモールの買い物ではすぐ疲れてしまうもの。子供達が飽きないようにと置いてある子供用カートの種類の豊富さには本当にびっくりしました。
4.ホテルの設備
前回の旅行でも、私はずっとJR系列のホテルメッツに滞在しました。清潔で駅から非常に近いこと、眺めが良いこと、カードを使わないと宿泊者の階にエレベーターが止まらないこと等もとても良いと思いますが、テレビ、インターネット、ズボンプレス、ドライヤー等がついていること、入浴剤や子供用のスリッパと歯ブラシのプレゼント等まであること等、スペインではおよそ考えられないようなサービスの良さに感心してしまいました。これで、宿泊が1万円しないのはかなりお得です!
5.コンビニ
日本に滞在する全ての人が言う事ですが、コンビニは本当に便利です。食事や飲み物が買えることはもちろん、お金をおろしたり、雑誌を買ったり、宅急便を送ったり(笑)することができ、本当に重宝しました。
6.落とし物
実は、姉の家に行く途中にお土産を網棚に置いたまま忘れてしまいました。ところが、これがきちんと落とし物センターに届いていることが後で分かり、無事取り戻す事ができました。お土産に、姉や姪っ子達への洋服、義兄へのネクタイ、お菓子、その他色々入っていたので、失くした時には本当にショックでしたが、辛抱強く電話をかけて中身を説明して良かったです。このように、電話で問い合わせて確認してもらえること、落とした物がきちんと見つかることは、やっぱり日本ならではでしょうか。
<日本での買い物>
日本では色々な物を買いましたが、私が今回買ったものの一部をご紹介します。
海外に住んでいるとどのような物がほしくなるか、またはどのような物が便利かがお分かりいただけると思います。
1.Kindle
スペインで買うと現在は130ユーロ程度するKindle Paperwhite。日本では一万円程度で買えたので、これはお得な買い物でした。また、これで日本の本も読むことができる為、今後日本からスペインに持って行く本の数を大幅に減らすことができます。本当にありがたいです。
2.日本食材
スペインで日本食材を調達することもありますが、値段が高い上に新鮮ではなかったり品数が少なかったりする為、できるだけ日本の食材をスペインに運ぶようにしています。特に、基本調味料は欠かせません。私達は、お醤油、味噌、みりん、だしは全て日本で気に入ったものを選ぶようにしています。特に、だしでは茅野屋さんの出汁が好きなので、子供の離乳食も含めて色々な物に使っています。
3.お弁当グッズ
日本ならではのキャラ弁。スペインで日本のあの美しいキャラ弁を作ろうという意欲が湧いてこない私ですが、少しはお弁当を可愛くしてあげたいと思う為、お弁当の飾りを作る為のグッズは色々購入しました。アンパンマンの可愛い爪楊枝、チーズやハムの型抜き、ホットケーキや卵焼き用の型(クマ型や星型など)、可愛いミニおにぎり型・・・。やっぱりこういった物を使うと娘には大好評です。
4.エジソン箸
子供用の、正しいお箸の持ち方を学ぶ為の矯正箸です。私も小さな頃に持っていたなと思って見た所、「エジソン箸」なるものを発見。これは本当に便利です。子供だと食べ物を切ったりするのになかなか力が入らず大変になりがちですが、これは二本のお箸を止める軸のようなものがあり、とても使いやすいです。お陰で、娘は皆から「お箸が上手に使えて良いねぇ」とのお誉めの言葉をいただきました。
5.文房具
個人的に非常に重宝しているのは、フリクション・ボールペン。ボールペンの字が消せる上に色が豊富な為、仕事場でもスケジュール帳のアップデートにも大活躍。友人に頼まれた分も含め、大量に購入しました。
6.学用品
娘が日本語を覚えるように、今回はひらがな/カタカナ帳を買い、これから国名も日本語でも覚えるようにと、子供用の世界地図も買いました。特に勉強をさせる訳ではありませんが、Indiaがインド、Reino Unidoが英国、Poloniaがポーランド・・・と言ったように、言葉によって名前が多少違うことを少しでも分かってもらえればと思った為です。これがギリギリスーツケースに入らず、スペインまで持って帰るのはちょっと面倒でしたが。
7.ユニクロの服
ユニクロは良い物が本当に沢山あります。子供用のパジャマや大人のTシャツの種類の豊富さにも驚きましたが、何と言っても生地や縫製の良さに惹かれました。今回は、スペインの友人に頼まれた洋服、私と娘の荷物を減らす為に日本に行ってから着る服の他、靴を履いた時に見えない靴下等、全て帰国前にインターネットで注文しておきました。(ヨーロッパでは、基本的にごちゃごちゃするのを避ける傾向がある為か、ある程度フォーマルな女性靴から靴下が出ているのはNGなのです。)スペインにはまだ店舗がありませんが、知る人ぞ知るブランドとなっています。
<おまけ:娘が興味を示したもの>
1.自動販売機と沢山の飲み物
スペインには、自販機もなければそんなに豊富な種類の飲み物もありません。お茶も見逃せません!
2.ラムネ
シュワシュワ感とビンが良かったようで、どこに行っても頼んでいました。
3.おだんご
砂場に行って知らない子に「何作っているの?」と聞いた際、「おだんご」と言われて何か分からなかった娘。その後、従姉妹に「泥だんご」なるものの作り方を教えてもらい、一気におだんごに興味を持つようになりました。
何気ない事ですが、「ボール」「コロッケ」等ではなく、「おだんご」である所からも日本文化に触れた気がしました。
Harukiさん、今回が初めてのコメントですが、いつも楽しく読ませて頂いています。
私は約十数年前にマドリッドに3年ほど住んでいました。スペインに恋してしまい、無謀にも全くスペイン語は話せない、誰も知り合いがいないという状態で渡西しました。マドリッドの生活は色々ありましたが、とても有意義で、またいつかスペインに戻りたいと密かに思っています。今は、二人の息子の子育てで手一杯ですが、落ち着いたら考えたいなと。。
Harukiさんのブログはとても内容が興味深く、またとても読みやすく理解しやすいです。
とても勉強になります。そして面白いです。
今はもうスペインの戻られましたか?また引き続き、ブログのアップデート、楽しみにしています。
どうもありがとうございます。
Tomatinaさん、
初めまして。
そして、お褒めの言葉をありがとうございます。
Tomatinaさんもスペインで生活していらっしゃったとのこと、もしかしたら同じ場所に行っていたかも知れませんね。
スペインについては、自分でブログをしっかり書くようになってから調べて知った部分も色々あり、実は私も学んでいるんです(笑)
それでも、そうやって自分が知ったことをかみくだいて(又は通訳して)説明し、皆さんと共有できることは本当に幸せなことだと思います。
今回の記事はかなり長くなってしまい、アップデートが数日に渡って行われていますが、どうぞ気長にお待ち下さいね。
載せたい内容は色々湧いてくるんですが、子供達を寝かした後に私も寝てしまうことが多く、どうしてもアップデートに影響が出てしまいますが、Tomatinaさんを含めた皆さんのお陰で続けて行っています。
今後もよろしくお願いいたします。