Haruki's way

〜スペイン・この不可思議な国〜

スイス/ジュネーブ

レマン湖の噴水。近くの建物と比較するとこの高さは圧巻です。

レマン湖の噴水。近くの建物と比較するとこの高さは圧巻です。

5月の連休(こっちではゴールデンウィークではなく、5月1日の祝日から続く連休です)を利用してスイスのジュネーブに行ってきました。

スイス国旗が翻る街並み。

スイス国旗が翻る街並み。

スイスは夫が大学生活を過ごした場所。そして、私が大学4年生の時に1ヶ月大学の代表の一人として環境セミナーに参加した場所です。多くの大学生と話し、日本人としてもっと自分たちの立場や考えをはっきり発言しなければいけないと感じると同時に、日本人に対する態度と日本人以外の人に対する態度を変えなければいけないことの難しさを感じた滞在でした。例えば、思ったことを日本人相手にはっきり言い過ぎると、私が一番若かったこともあり身勝手に取られてしまう・・・逆に、周りの考えばかり気に過ぎると、日本人じゃない人達に「Harukiの意見が聞きたい」と言われる・・・。そういう中で、自分らしく自然体でいることの難しさ、堂々と自分の考えを述べ、それに対して責任を持つことの重要さを感じました。このような経験をしので、スイスは私にとって色々と思い出のある国です。

キャンパスの建物から見える山々。

キャンパスの建物から見える山々。

今回は夫が大学時代を過ごした場所を知りたいというのと、ジュネーブに住んでいる私たちの親友の一人を訪ねたいというのがあり、旅行続きながらジュネーブに行ってきました。ジュネーブに行くとは言え、メインは観光と言うより友人との語らい。夜遅くまで色々なことを話しました。この友人は夫の大学時代からの友達で、さらに二人とも日本に1年間滞在したこともあり、私も日本にいる頃から仲良くしています。色々な苦労をしてきた人ですが、そういう話も含めて何度も二人で語り合い、彼の優しさや人生観から多くのことを学ばせてもらいました。また、とても器が大きくて私たちとの友情をとても大切にしてくれているのが分かり、本当に私たちも感謝でいっぱいです。現在は会社の社長さんとして、パリとジュネーブを往復する日々ですが、忙しい合間を縫って私たちの為に時間を割いてくれました。

夫の大学時代の友人と一緒に。とても楽しいひと時でした。

夫の大学時代の友人と一緒に。とても楽しいひと時でした。

スイスと言えばハイジ、山々、牛、乳製品、そんな感じでしょうか。今回は二人の念願だった本場のチーズフォンデュをいただきました。夫はこの味が恋しくてマドリッド中を探していましたが、いくらチーズが豊かなスペインとは言え同じ味は見つからず。さらに、マドリッドのフォンデュ・レストランでは普通のパンを浸すタイプだけでなく、ソーセージや野菜まであり、「これは王道じゃない・・・」と嘆いていました。スイスのチーズフォンデュはチーズにシャンパンを混ぜるんです。さらに、加熱するお鍋は火の回りが均等になるようにル・クルーゼ!ここでも会えるとは思いませんでした。チーズが残り少なくなると、お店の人が固まったチーズをへらでこそげ落としてくれます。これもとても美味でした!

他にも、友人の出身地であるフランスのアルザス地方の郷土料理フラマクーシュ(flammekeuche)にもトライ。これは薄いパリパリのピザにチーズとソーセージの薄切りが載っているような食べ物で、とても美味しかったです。とは言え、やはりボリュームのある食べ物が多いので、野菜やフルーツを取らないと胃にもたれます。。。ご注意!

フラマクーシュ。真夜中過ぎにはボリュームが・・・と思いつつも、美味しくてやめられませんでした。

フラマクーシュ。真夜中過ぎにはボリュームが・・・と思いつつも、美味しくてやめられませんでした。

夫の大学はジュネーブから電車で1時間弱の場所にあるローザンヌにあります。この街も中世の面影を残す素敵な街でしたが、キャンパスの建物の窓から見える山の景色が最高でした。雪を残した山々の美しいこと美しいこと。ため息が出る程の自然美です。

キャンパスでは年に一度の同窓会らしきものが開催されていたので、夫の友人数人にも会い、皆で一緒に夕飯を食べることになりました。大多数がスペイン人ということもあり、会話はほとんどスペイン語で。びっくりしたのは、そこにいたスペイン人男性ラファエル(Rafael)の奥さんAnkaは、ルーマニア人でスペインに住んだことがないのにスペイン語がペラペラだったこと。「スペイン人と話す機会が増えると自然に覚えるわよ。」と言われたけど・・・感嘆してしまいました。このカップルの趣味は写真で、何と冬のフィンランドの大地にテントを張って撮影に望んだりもするそうです。「美しい光を捉えた一瞬の輝きを写真に収めると、もう興奮してそれまでの苦労も吹っ飛ぶよ!3、4日待っても惜しくない!」と話すラファエルの笑顔に、自分の好きなことに熱中する人のイキイキとした輝きを感じました。

その後は「国家とは」という話に発展。カタルーニャやバスク地方の話も入り、さらにスペインから出たことのないスペイン人の話も始まり、「結局国家という観念は作り上げられたもので、これを操作する為に歴史だって変えられる恐れがある」といった話になり、興味深く内容を聞きました。彼らもよく国の外に出る人たちだけあって、「スペイン人と感じる、スペイン人であることに誇りを感じるとかいうのでなく、どこに行っても自分の場所は自分の愛する人たちのいる場所であって、それ以上でもそれ以下でもない」という意見も出ました。色々な意味で新鮮でした。

ルバーブと呼ばれるこの季節の甘酸っぱい野菜(果物?)。これを使ったタルトは絶品でした。

ルバーブと呼ばれるこの季節の甘酸っぱい野菜(果物?)。これを使ったタルトは絶品でした。

スイスの話があまり出ていませんが・・・ジュネーブではレマン湖にある世界で一番高さのある噴水を見たり、湖の中にある島で白鳥が卵を温めている様子を見たりしました。ゴシック建築のある地区を回って教会を見学したり、古い建物とそこでゆったり過ごす人を眺めたりしつつ、こういうゆったりとした時の流れの贅沢さを感じました。人々も礼儀正しく親切で、同じフランス語圏とは言え、パリとは随分違った飾り気のない優しさを感じ、とても楽しく過ごした週末でした。

Tagged as: , , ,

4 Comments

  1. ルバーブ!
    あれ美味しいよね~。

    日本ではほとんどお目にかかれないフルーツだよ~。
    リンゴっぽいような、まか不思議な味。

    原産国はどこなんだろうね。
    ちょっと調べてくるよ。

    • >Shoko

      うん、すごくおいしかった!
      ルバーブって日本語で何か訳があったかな??

  2. はるき、久しぶり。

    ダーリンは、スイスで学んでいたのね。
    私も去年スイスに初めて行ったよ。
    今の会社イギリス系なんだけど、スイスにも本部があって、出張でいきました。
    スイスオフィスは、世界何十カ国もの国籍の人が集まっていて英語で会話していたので、
    その点でもスイスってなんとなく特殊なのかなぁとは思いました。

    こちらはチューリッヒだったけど、町並みはなんか似ているね~。
    空気がおいしくて、自然がきれいないいところでした。

    ルバーブは日本語ないと思うよ。茎を砂糖で煮てるんだよね。なんであんなにおいしいのかなぁ。
    わたしも出張の際に食べました。

    • >くうちゃん

      久しぶり!メッセージどうもありがとう。
      そうなんだ、くうちゃんの会社はスイスにも本部があるんだね。
      私のイメージでは、スイスは優秀な人たちも多いけれど、皆イギリスやアメリカほどガツガツして闘志に燃えている感じじゃなくて、淡々とスピーディーに仕事をしている感じでした。
      フランスやドイツで仕事をしている一部の友人もスイスに住んでいたりして、改めて人種と言語の多様性を感じたよ。

      チューリッヒ、私は2日間位しか行ったことがないのであまり良く知らないけれど、それでもとても素敵な街だなと思った覚えがあります。

      なんか、この調子なら共通の旅行先が増えていくね(笑)