風の影
今回は以前読んですごく好きになった本の紹介です。”La Sombra del Viento”、日本語では「風の影」というタイトルで出版されているカルロス・ルイス・サフォン(Carlos Ruiz Zafon)という人の本です。
この本の舞台は1940年代のバルセロナ。母を亡くした少年と父との対話、少年が大人になるにつれて変わる物の見方、考え方等がとても興味深いです。さらに、少年が偶然手にした本を巡るサスペンス、その本の作者について知れば知る程深まる謎、その謎を解いていくうちに分かって行く1936-39年に起こったスペイン内戦の傷跡。。。歴史で多少はかじったスペイン内戦ですが、こういう文学を読むと、同じ国の人達が殺し合い、その後共生していくことがどれ程難しいことであるかを考えさせられます。
この本、実は私が今まで読んだスペイン語の本では一番長い本で、スペイン語で600ページありました。(日本語では上下巻に別れていて、それもかなり長いらしいです。)それでも読んでいるうちに続きが読みたくて読みたくて、あっという間に読み終えることができました。もちろん、辞書引き引きですけど。。。
普段は「あと何ページくらい残っているかなぁ。」とついつい後ろを見てしまう私ですが、この本は読み終わっても「もうちょっと余韻に浸りたい!」と気に入った箇所を読み返し、最終的にはもう一度読んでしまった位好きになりました。それ位素晴らしいと思えた本に出会ったことは今までそんなになかったです。日本語版も出ているので、時間のある時にでも是非どうぞ!
サイトはこちらです。
このサイトの”Los Escenarios (the scenary)”という箇所に古いバルセロナの素敵な写真がいっぱいあるので、興味のある方はどうぞ。
表紙はバルセロナの街並みかな?
やっぱりパリに似てるね。
辞書を引きながらでも読もうと思える作品に出会ったことは、
かなりすごいことです。
自分の趣味にあうものだと学んだことのない言語でも、
解読しようという意欲が沸いてくるよね。
ドイツの旅行雑誌とか、そんな気持ちになりました。
タイトルがステキだね。
ちょっと物悲しいというか、久しぶりにそんな小説を読みたいなという気がしてたの。
さっそく図書館で探してみる!
これ読んだよ。長すぎて途中で息切れした。登場人物の心を読み解かねばならないからこれは純文学だね。飽きずに読めたなんてさすがハルキングだね。
会いたいのぉ。ゆりかと会いたいねと言っていたのだよ。
Goさん
バルセロナは「スペインのパリ」と呼ばれるだけあって、スペインの中ではかなりヨーロッパらしい街だと思いますよ。
古い物が今でも大切にされているのは、スペインの非常に良い部分だと思います
ところでドイツの旅行雑誌、無事解読できたんでしょうか??
マナオ
うん、きっと読んだら好きになると思うよー!
全体的には、スペインの美しい部分と影の部分がよく描かれているかな。
物悲しい部分もいっぱいあるけど、これはスペインに限らずその時代を生きた人達の人生に共通している悲しさなのかも知れない。
でも、読み終わると何とも言えない充足感があるよ☆
是非読んでみてね
たまき
久しぶりー!!
たまきのブログにコメントしたいと思いつつ、ずっとやり方が分からなくて途方に暮れていたのだ。。。
うん、純文学かも知れない。最初の出だしは結構時間がかかったんだけど、あの本のコツは時間を空けずに読む事だと思ったよ。そうしないと状況描写を忘れてしまう(笑)
私も是非たまきと会いたいよ!!
年内に一度帰国できそうなんだ。その時にでもどう??
ゆりかとはこの前ゼミ仲間と一緒に会ったけど、彼女も相変わらず元気そうだったよ。一緒に高山先生のお家に行ったの
名前も聞いたことなかったけど面白そうだね。。
論文終わったら読もう!
何か、ネットで調べてたら絶賛している人が多い感じだったよ。
トルティーヤとトルティージャが違うとわかってよかっただって!
最近本自体あまり読んでない上に、ノンフィクションンばかりだから
是非読みたいね。(あ、でも、内戦のあたり
は実話なんだろうね。)
Hoffnungさん
あけましておめでとう!!
うん、この本はなかなかなので、今度是非読んでね。
私がこの本を貸した友達も、今かなりハマっている模様。私に面白い本を貸してくれることになったよ
>トルティーヤとトルティージャが違うとわかってよかっただって!
??両方ともスペルはTortillaで、場所によって「ヤ(スペインの大部分)」が「ジャ(スペインの一部とアルゼンチン)」になったりするんだけど、それ以外の違いかな?
tortillaって言うと普通はオムレツのようなもの全てを指すから、きっと発音の違いとtortillaの定義が広いのとで、その読者は誤解してしまったのでは、、、と思うよ。