Haruki's way

〜スペイン・この不可思議な国〜

病院で迎えたクリスマス

随分時間が経ってしまいましたが、ようやく体調が安定してきたので日記を更新します。

クリスマスイブの病院でのおやつ。糖尿病食になっています。

クリスマスイブの病院でのおやつ。糖尿病食になっています。

実は、12月17日から年末まで病院で緊急入院をしていました。ちょうど定期検診があり、職場から直接病院に行き、戻るつもりでデスクもそのままにしてしまったのですが・・・何と、既にかなりの頻度で強い陣痛が起きていることが分かり、さらに子宮頸管が非常に短くなっていていつ出産してもおかしくないことが分かりました。

途中までは冗談を飛ばしていたお医者さんですが、最後に「何か気になることはありますか?」と言われ、「最近陣痛が起きて、時々座っているのが辛い時がある。」と言った途端に真剣な表情に。再度エコー等をした後に、「今日から入院で絶対安静です。今すぐ車椅子を呼ぶので、それまでは椅子に座っていて下さい。」と言われ、びっくり仰天。「あの・・・仕事を置いてきてしまって。午後に大事なミーティングがあるんですが、そういうのも参加できませんか?」と聞いた所、「ミーティングはもちろんキャンセル。赤ちゃんが生まれるまでは職場に戻れませんよ。」とあっさり言われてしまいました。さらに、看護婦さんには、「こんな体の一大事に仕事のことなんで気にしなくていいのよ。」と怒られてしまいました。何という環境の変化!

その後お腹にモニターを付けて陣痛の頻度や強さを測定した所、今週中に出産してもおかしくないとのこと。助産婦さんからは、「今はまだ赤ちゃんの肺が完全にできあがっていないので、できる限りの手を尽くして陣痛を止めましょう。万が一生まれた時の為に、赤ちゃんの肺の成長を促進する注射を打ちます。」と言われ、その日のうちに2本、念のため次の日に1本打たれました。これが本当に痛い注射で、打たれた後5分位は痛みでフーフー言ってしまいました。子宮の収縮を抑える為の薬の投与もその日のうちに始まり、あれよあれよと言う間に病室での生活が始まりました。

この時間を利用し、クリスマスと新年の挨拶を皆に送りました。

この時間を利用し、クリスマスと新年の挨拶を皆に送りました。

今回は娘のお手伝いさん探しもあり、既に義母は我が家に来ていましたが、ちょうど義父も休暇で我が家に到着した所だったので、娘についての不安はほとんどなかったのが不幸中の幸いでした。とは言え、二人は休暇を利用してマラガに行く計画も立てていたので、全ては私の入院で大きく変わりました。さらに夫は仕事納めで忙しい時期だったので、毎日帰宅が9時〜10時。途中で抜け出して病院に顔を出してくれましたが、休暇に入るまではほとんど何もできない状態でした。さらに、私は娘の最後の「一人っ子」の時間に色々なことをしてあげたいと思っていた所だったので、恐らくそれはできないだろうと言われて本当に本当に残念に思いました。

緊急入院が決まった直後に上司に電話をして状況を説明すると、さすがにびっくりした様子でしたが、「Haruki、それでは育児休暇が終わった5−6月位に会いましょう。仕事の方はこっちで何とかするから安静にしていてね。」と言われ、その切り替わりの早さに逆にこちらが驚かされました。とは言え、彼女に任せたら大丈夫という安心感もあり、この対応には感謝でした。職場の同僚からは、その後も沢山のはげましの電話をもらい、皆には本当に感謝でいっぱいでした。ただ、お腹にモニターを付けている時にもよく電話がかかってきたので、助産婦さん達には、「そんなに電話でしゃべっていたらきちんとした計測ができないですよ。」と注意されることもしばしばでした。(ちなみに、モニターでの計測は1−2時間になるので、かかってきてもそんなに不思議なことではないのですが。)

皆には、「今まで忙しかったから、入院を利用して少しゆっくり過ごしたら。」と言われましたが、実際は産科医、助産婦(こちらでは”matrona”と呼ばれ、産科医と同様重要な役割を担っています)、看護婦、分泌科医(妊娠糖尿病のコントロール)と色々な人達がひっきりなしに来て午前中は休む暇がありません。ベッドから出ることが禁止されていた上、ずっと点滴の投与を受けていたので、特に一人でアクティブに何かをすることもなく、午後にうつらうつらとした後にはお見舞いに来てくれた家族や夫の親戚と話し・・・と、そんな日々を送っていました。

薬を投与しての治療は、最多で3サイクル。1サイクルで陣痛を止められればそこで終了、無理なら2サイクル・・・と、3サイクルまで行うことができます。私の場合は陣痛が止まらず、2サイクル目の途中で病院でクリスマスを迎えることとなりました。

病院でのディナー。羊料理はスペインで一般的なクリスマスの一品です。

病院でのディナー。羊料理はスペインで一般的なクリスマスの一品です。

出産の日はさすがにコントロールできませんが、帝王切開で生まれることが分かっている赤ちゃんはクリスマスの時期は避けるようで、クリスマスイブは医師も看護婦も患者も少なく、病院内は閑散としていました。スペインのクリスマスイブは、日本で言えば大晦日のようなものでしょうか。夜は家族がゆっくり集って過ごすのが一般的で、次の日はどこのお店も閉まっています。この時期に休暇を取る人も沢山いる為、ちょっとひっそりと病院での時間を過ごしていました。

大量のプレゼントが到着!

大量のプレゼントが到着!

夜の8時過ぎ。義両親、夫、娘、義弟とその彼女がプレゼントを全て持って病院に到着しました。あれよあれよと言う間に義弟とその彼女がプレゼントを置き始め、義母が私にサンタクロースの帽子を被せ、ポインセチアを部屋の隅に配置し、クリスマスのシールをドアにつけ・・・とクリスマスの準備が完了。ちょうど夕飯を持ってきた看護婦さんもびっくりの模様替えでした。その間に夫は動き回る娘の相手をしてくれました。娘とは毎日電話で話していましたが会うのは久しぶり。娘が「ママー!」と言って抱きついてきてくれたのは嬉しかったのですが、私は点滴中。慌ててお腹と腕を庇うという格好になってしまいましたが、元気な娘を見てホッとしました。

プレゼントは本当に沢山あり、開けるのにかなりの時間がかかりました。とは言え、私達はかなり実用性を重視するので、夫にはウールのセーター2着、義父にはバーベキューキット(新居にバーベキュー用のグリルがある為)、義弟にはValiraいうキッチンメーカーのお弁当箱セット、義母と義弟の彼女にはイタリアのジュエリーメーカーMorellatoの指輪等日頃から使える物がメインです。皆からは素敵なショールやブレスレットをもらいました。今後大活躍しそうです。

サンタクロースの帽子を被って。

サンタクロースの帽子を被って。

かおりへのプレゼントは、本人がおもちゃ屋さんで気に入って手放そうとしなかったもの・・・ハローキティーの買い物カートとお人形の赤ちゃん用ベビーカーです。本当に気に入ったようで、開けた途端にベビーカーを持って病院の廊下を行ったり来たり。夫が病室を出たり入ったりしながら娘に注意していましたが、看護婦さんにプレゼントを自慢する娘を見て苦笑気味でした。

ベビーカーにひとまずぬいぐるみを乗せて動き回っていました。

ベビーカーにひとまずぬいぐるみを乗せて動き回っていました。

いかにも病室という感じですが・・・。

いかにも病室という感じですが・・・。

ドアにはクリスマスのシールが貼られ、ちょっと明るい感じ?義弟がプレゼントを開ける前の様子です。

ドアにはクリスマスのシールが貼られ、ちょっと明るい感じ?義弟がプレゼントを開ける前の様子です。

皆でプレゼントを開ける様子。かおりも手伝ってくれました。

皆でプレゼントを開ける様子。かおりも手伝ってくれました。

娘が長い時間病院で良い子にしているのも難しく、9時半位には皆はディナーの為に我が家に戻りました。その後は一人でのクリスマスとなりましたが、皆がこうして時間を割いて楽しい夜を演出してくれたことに感謝でいっぱいでした。病院だから寂しいということもなく、特別な体験をした病院での初クリスマスでした。

やっぱり家族で一緒に過ごせるのって幸せなことですね。

やっぱり家族で一緒に過ごせるのって幸せなことですね。

皆の協力のお陰で安心して入院生活を送れましたが、今回の功労者は何と言っても義母でしょう。お手伝いさんが1月から働き始めるということもあり、12月は義母がかおりの世話のほとんどをしてくれました。それだけでかなりの仕事ですが、加えて足りない物の買い出しをし、家族全員分の料理を作り、掃除や洗濯をし、我が家のクリスマスの飾り付けをし、私が皆に準備したプレゼントの一部の包装をしてくれ(大部分を終えておいて良かったです)、加えて病院に必要な物やお花を届けてくれ・・・と、彼女の奮闘のお陰で私達も落ち着いて過ごすことができました。

クリスマスイブはいつもより簡素なディナーにしたようですが、逆に私の入院があって「気負ったクリスマスはやめよう」という気持ちが皆の中にあったようで、いつもの年よりストレスが少なかったという話も聞きました。(スペイン人のクリスマスにかける意気込みはすごいものがあるので、多少気を抜いた位が良かったのかも知れません。)

私達がもらったプレゼントのブレスレットを嬉しそうに着ける娘。

私達がもらったプレゼントのブレスレットを嬉しそうに着ける娘。

その後、結局投薬で陣痛を完全に取り除くことはできず、限界の3サイクルの治療を全て行いました。その後も陣痛はあったのですが、もう病院ではそれ以上の治療は行えないこと、赤ちゃんが生まれてきたらそこで集中治療室や保育器に入れれば成長を助けられるということで、年末に思いがけず退院となりました。とは言え、一日中ベッドかソファに横になっていなければならず、ちょっともどかしい日々でした。

洋服をもらって義弟の彼女にキスをする娘。

洋服をもらって義弟の彼女にキスをする娘。

何度か赤ちゃんの生まれるサインがあって病院に行ったりしたのですが、2月現在も赤ちゃんはまだお腹の中にいます。義両親も既にスペインを発ち、今は日中はお手伝いさんと娘との日々、夜は夫との3人家族の生活に戻っています。陣痛が既にかなりの頻度で来るので夜もあまり寝られないことが多いですが、それでも家で休めるありがたさを感じています。かなり気を揉ませ続ける第二子、誕生はいつになるのでしょうか。

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5 Comments

  1. ハルキさん、
    大変だったんですね!!
    確かもうすぐ出産予定日だったなぁと思いブログを覗いてみてビックリしました。
    ご家族のサポートもあり、退院もされてまだベビちゃんもお腹の中で育ってくれていて良かったです!
    出産の日まではゆったりした気持ちで過ごして下さい。

    • Tomokoさん、

      あけましておめでとうございます。コメントありがとうございました。
      出産まであとちょっとなんですが、こう何度もフェイントがあると、予定日前でももどかしくなりますね。
      今は早く生まれてほしい気持ちでいっぱいですが、その反面ちょっと億劫な気持ちもあります(笑)
      第二子が生まれたらまたご連絡しますね。

      あいらちゃんの成長も楽しく拝見しています☆
      どんどん色々なものが食べられるようになって、本当にかわいらしいですね。
      いつか子供同士が対面できる日が来るのを楽しみにしています。

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