Haruki's way

〜スペイン・この不可思議な国〜

男の子用赤ちゃん服

これ、男の子用のベビー服です。

これ、男の子用のベビー服です。

私がスペインに住んでかなり時間が経ったせいかも知れませんが、スペインには本当に可愛い子供服が沢山あると思います。日本語で「赤ちゃん服 お出かけ」と入れてネットで検索し、まず私の目に止まる可愛い服はスペイン製ということも。(mayoralというメーカーのものですが、かなり日本にも輸入されているんですね。)

Mayoralの今月の洋服紹介。すっきりしていて、それでいて色の合わせ方が素敵で好きです。

Mayoralの今月の洋服紹介。子供らしく、同時にすっきりしていて好きです。

初めての子供が女の子と知った時、女の子用には可愛い服が沢山あって嬉しいなと思った覚えがあります。ですが、実はスペインの男の子用の服もなかなか可愛いものが多いのです。これはキリスト教の考えから来ているようですが、赤ちゃんは天使のイメージと重なるようで、男の子であっても、そのようにフワフワとした可愛らしさや純粋さを出したものが伝統的に好まれるようです。例をあげてみましょう。
①淡い色、特に白や水色が一般的。
②男の子の服でもフリルやリボンがついていることも。
③男の子でもタイツを履くのに違和感なし。(日本って男の子は履きませんよね??)

このような事情から、こちらの赤ちゃんの服装や赤ちゃん小物を見ると色合わせがすっきりしていて素敵だと思いますが、時々これは行き過ぎだと個人的に思うこともあります。白いベビーカーに特大の白リボンのついた白いバッグを下げている人がいたり、ベルギー風の刺繍の入ったフードをかぶった赤ちゃんがいたり、全身ピンクの赤ちゃんが白いレースのついた毛布にくるまれていたり・・・。美しいですが、ちょっと人工的な気がしてしまい、何となく古風なスタイルが好きな良家の(または良家と見せたい)親のエゴにさえ見えてくるのです。特にその「天使ルック」が激しさを増すのが、セラーノ(Serrano)、チャンベリ(Chamberí)等のマドリッド中心のお洒落な地区です。お洒落な喫茶店等がある場所にも「天使ちゃん」が出没する場所は多く、我が家の近くのピントール・ロサレス通り(Pintor Rosales, 大使館や政府関係者が多く住む通りです)は週末は「天使ちゃん」でにぎわっています。

ここで、天使ちゃんの代表格のスペイン服をご紹介します。ペレレ(Pelele)、ポロロ(pololo)、ラニータ(ranita)等と呼ばれていますが、そこまで厳密な区別はされておらず、基本的には同じものになります。ペレレは「赤ちゃんが寝る時に着る服で、通常上下つながっている編まれた服」、ポロロは「活動的な女性の為に考案された、少しふくらんだズボンのこと。20世紀には小さい男の子が着る服として浸透」、ラニータは「おむつの上に着る肌着、通常普通のパンツより長目にできており、寒くないようにシャツとつながっているものが多い」とのこと。日本では「ロンパース」で良いでしょうか?スペイン語では色々な呼び名がありますが、実物は以下のようなものになります。

Neck&Neckの洋服。伝統的な白、水色、ピンクとは違う色柄も沢山あります。

Neck&Neckの洋服。伝統的な白、水色、ピンクとは違う色柄も沢山あります。

これも男の子が着ても良いと言われましたが、本当?!

これも男の子が着ても良いと言われましたが、本当?!

これは女の子でもOKと言われて、ちょっとホッとしました。

これは女の子でもOKと言われて、ちょっとホッとしました。

最近は、このような伝統的な天使ルックを好む人は減ってきたようですが、天使ルックではなくても色使いにこだわったもの、シンプルで上品なデザインのもの等が多いと感じます。派手な色使いのものや、いわゆる「大人の服を子供サイズにしたもの」も多々ありますが、全体のバランスが取れていると感じるものが沢山あり、見ていてとても楽しいです。日本の赤ちゃん服にも可愛い物が沢山ありますが、日本は異なった柄を合わせて楽しむ伝統があるからでしょうか。こちらのスタイルに慣れてしまうと、個人的にはちょっとごちゃごちゃした印象を受けることが多いです。デザインがすっきりしていてお手頃な物もあるはずですが、どうでしょうか?お薦めの日本のメーカーってありますか?

日本のサイトで見つけた「大人気」の服。可愛いと思いますが、こういうダブッとした服はスペインでは見かけませんね。

日本のサイトで見つけた「大人気」の服。可愛いと思いますが、こういうダブッとした服はスペインでは見かけませんね。

子供をフルーツや野菜に見立てたお洒落。日本のサイトではよく見かけましたが、これもスペインでは見たことがないです。

子供をフルーツや野菜に見立てたお洒落。日本のサイトではよく見かけましたが、これもスペインでは見たことがないです。

先日、仲良くしている夫の会社の同僚の女性より、健斗にとお下がりの天使服をいくつかいただきました。どれも可愛らしいものばかりですが、私の感覚では女の子の服にしか見えないのです・・・。

これは「明らかに」男の子用らしいです。個人的にはボーダーラインだと思います。

これは「明らかに」男の子用らしいです。個人的にはボーダーラインだと思います。

これも男の子服。

これも男の子服。

リボンとレースがついていても男の子用!

リボンとレースがついていても男の子用!

別の友人からプレゼントにいただいた洋服。これは夏には涼しくて便利そう。これまた男の子用です。

別の友人からプレゼントにいただいた洋服。これは夏には涼しくて便利そう。これまた男の子用です。

こっちでは男の子に着せるのが一般的と言われましたが、かなり男の子らしい顔をした坊主頭の息子にリボンのついた服を着せるというのに違和感を感じてしまいます。とは言え、素敵なお洋服ばかりなので一度は着せて写真を撮りたいなぁ、という気持ちもあり複雑です。

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8 Comments

  1. スペインの赤ちゃんは金髪や薄いブラウンヘアが多いから、こういう服を着ると本物の天使ちゃんにみえてしまいますね。

    日本のものだと、ファミリアの服は上品で、生地や仕立てがしっかりしています。赤ちゃん服はすぐに着られなくなるので、そこまできちんと仕立てなくてもいいような気もしますが、さすが老舗です。
    日本の服はゆったりした作りなので長く着せられますし、かぶり物よりも前面ボタンの服が多くて実用的なのに対して、スペインの服は夢があって、そう、まさに天使なんです。天使服の健斗くんに会ってみたいです。

    前回のブログ、かおりちゃんの話にじーんときました。淋しい思いも少しはしているかもしれないけど、皆のフォローで弟を大切にできる優しい気持ちが生まれたんだなと。
    また、次のお話を楽しみに待っています。

    • チェスカさん

      お返事が遅くなってすみません。休暇でずっとインターネットのない生活を送っていました!
      日本のメーカーについてはあまりよく知りませんでしたが、ファミリアはよく知られていますよね。
      姉の家の3人の女の子がお揃いでファミリアの服を着ている写真をもらいましたが、確かにとても可愛いなぁと思いました。
      仕立てまで注意してみたことはありませんでしたが、これからまた目を通してみますね!

  2. スモッキングやフリルが施されていても男の子用なんて‼可愛いですね。
    男の子は年齢が上がってくると、本当に買い物がつまらなくなるので(笑。バリエーションが少ないのです)、小さいうちにうんと楽しめるなんて素敵です。赤ちゃんを大切に思う気持ち、その時を楽しみたいというスペインの風土?が、載せていただいた写真から伝わって来るような気がします。。

    • まるこさん

      お返事が遅くなってしまってすみません。
      そうなんです。とても可愛らしいお洋服がスペインには沢山あるんですが、やはりどこまで着せるかどうかで少し迷うこともしばしばなんです。
      義母に「スペインでは男の子もタイツを履くの?」と聞いたら、真顔で「当たり前よ。」と言われてびっくりしてしまいました(笑)
      ちなみに、マドリッドは既に暑くなり、息子はタイツデビューはしておりません。

  3. はじめまして。楽しく拝見しています。
    どう見ても女の子用ですけどね(笑)
    意外です。

    ちなみに、こちらの洋服の画像、私のブログで使わせてもらってよろしいでしょうか。