Haruki's way

〜スペイン・この不可思議な国〜

ゴッホ展

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以前から行きたいと思っていたゴッホ展に行ってきました。前にもちょっとお話したかも知れませんが、マドリッドには沢山美術館があります。特に有名な3大美術館がプラド美術館、ソフィア王妃芸術センター(ピカソの「ゲルニカ」がある場所)、そしてティッセン美術館です。ティッセンは知らない人も多いですが、個人コレクションとしてはエリザベス女王のコレクションの次に大きいらしく、かなり充実しています。今回ゴッホ展はこのティッセン美術館でありました。

美術館入口

美術館入口

ゴッホ展と言っても色々な時代のものを扱うのではなく、あくまでゴッホが最後に住んだオーベール・スューロワーズ(Auvers-sur-Oise)での作品のみを扱い、「ゴッホの最後の景色」と題していました。ゴッホはこの地に2ヶ月ちょっと滞在した後、銃で自殺をはかり、それが致命傷となり次の日に亡くなりますが、何とその2ヶ月ちょっとで76点もの絵を描いているんです。絵に対する彼の情熱と、亡くなるまでの自己との葛藤を感じます。

今回の展示では、50点程の作品が集まり、とても見応えがありました。実は、入場料が5ユーロだったので「結構高いなぁ」って思っていました。が、日本だったら1000円越えると思うし、きっと何時間も待たされるんだろうし、、、そう思うとこっちの美術館は本当に絵に近づいてゆっくり楽しめるのでありがたいです。

ゴッホは生前ほとんど絵が売れない人でしたが、死後にここまで知名度と絵の価値が上がるっていうのもすごいことですね。それだけ芸術の価値って時代によって変わるものなんだなぁ、と今回絵を見ながら改めて感じました。個人的には、ゴッホの絵は好きなのもいっぱいありますが、ゴッホのすごい所は他の人にない画風を打ち立てたことであって、絵が他の画家の絵よりも断然スバラシイとまでは思わないです。そう思うと、ピカソやガウディは「その時代の人々に良さを分かってもらえた」というそのこと自体が幸運だったように思えます。もちろん、才能があるというのが大前提ですけど、やはり理解者が現れなかったら芸術活動は続けられませんし、何よりも「自分が精魂込めて作ったものを受け入れてもらえない」という悩みはとても深いものだと思います。
ゴッホが生きている間に誰かが彼の絵を買っていたら、彼の作品はもっと増えていたんだろうなぁ。。。

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12 Comments

  1. ゴッホの場合、比較的若くして亡くなっていますから、
    晩年といってもエネルギッシュな作品なんでしょうね。
    特に思いつめていた時期ですし。
    独特な技法にさらに磨きがかかっていた頃でしょうし、
    それなりに見ごたえのある作品展なんだろうなぁ、と思いました。
    5ユーロって安いですよ。
    こっちだと1000円どころか
    有名どころだとすぐに1500円してしまいますから。
    それでも混雑してしまいますから、
    経済的に言わせてもらえば需給バランスが取れていないので
    もっと高くしたほうがいいと言えますが。
    それにしても、気軽に見に行けていいですね。
    こっちでもまた折を見て行けたらと思っているところです。

  2. 素晴らしいわ!!!!
    日本は1500円はフツーにします!
    しかも何時間も外で待つんです。
    特に右の絵が好き♪
    「星月夜」はありましたか?
    糸杉と星がいいなぁ。。。
    若い頃はゴッホ好きでしたが、今のワタシにはイタイです。(T_T)かわいそ過ぎる。。。。。。
    「プラド美術館」も憧れです♪
    3大美術館なんですね。彼はどんな絵がお好みなんでしょうか?

  3. 生きている間に、描いても描いても認められない気持ちというのはどれだけ孤独で寂しいものなのでしょうね。
    またゴッホの自殺は色々と謎に包まれているのですね。
    日本の美術館は残念ながらガッカリさせられます。日本帰国中に国立新美術館のモネ展へと足を運びましたが、何とも絵と額縁が合っておらず・・・
    人がうじゃうじゃ居すぎて「立ち止まらないで〜!
    」と呟きながらイライラしている人が背後に居たりして・・・
    それにしてもHarukiさんの日記はいつも知的で、読んでいて楽しいばかりでなく勉強になります。

  4. >ヨッシーさん
    やっぱり日本は高いですよねぇ。。。
    ちなみに、こっちの美術館は日曜日は特別展示以外は無料なんです。ゲルニカも、ゴヤの「裸のマハ」「着衣のマハ」も無料ですよー。それでも日本ほど混まないのはありがたいです
    そして、、、私は学生なので、昨日の展示は実は3.5ユーロでした
    ヨッシーさんもこっちに来ることがあったら、是非美術館巡りをどうぞ!
    >ウェイシーさん
    お久しぶりです!美術のことを書くと、いつもウェイシーさんのことを考えてしまいます
    「星月夜」はあのオルセー美術館の絵ですよね?バックが青い教会の。。。あれは今回は来ていなかったです。残念!
    彼はスペインのソロヤという画家が結構好きですが、この画家は海外ではあまり知られてないかな。繊細な絵で素敵ですよ
    >はぷぎさん
    私も日本で後ろから人に押されて疲れたことがあります。。。
    日本にも素敵な美術はいっぱいありますし、皆芸術に触れたいと思っているのは素晴らしいことだと思います。
    が、日本だと有名な絵画が来るとものすごい混雑ですし、ゆっくり見ている人がいるだけで、「人に迷惑だとも考えないで立ち止まって・・・」と言った冷たい視線を浴びることがありますよね。
    この辺り、「迷惑」の基準は各国で違いますが、日本はこの辺りの周りの反応が厳しいのかな、って最近感じています

  5. おぉ〜,いいですな〜
    ヨーロッパの何が良いって美術館の充実っぷりが良い.
    出張でヨーロッパを訪問した際に空いた時間を使って
    美術館を訪問するのが唯一の楽しみです.
    (自由に時間が限られているので)
    次はどんな作品に出会えるかな〜

  6. >Yukioさん
    やっぱりそうですよね、美術館
    Yukioさんは確かベルギーかオランダに行ってましたよね?
    とすると、ゴッホ美術館は制覇ですね

  7. ゴッホが1000円なら安いよ!
    私もオランダに行った時にゴッホ美術館に行きました。
    あの時は確か改装中で、近くの近代美術館だ見たんだけど、
    自画像やひまわりなどたくさん見ることができました。
    ピカソはすごく長生きしたし、画家生活が10年のゴッホとは
    対照的だね。
    ちなみにゴッホと同居生活を送ったゴーギャンも、
    タヒチ渡ったりして画家生活をするも生きている時は
    あまり名声を得ていなかったみたいです。

  8. 5ユーロ。私も少し高いな〜と思ってしまう1人です(笑)確かに日本だったらもっと高いだろうし、彼らが1作品にかけた時間と労力を考えれば安い、ということになるのかもしれませんがなかなか生活を現地でしてしまうと観光で来たときよりも行きにくくなってしまいます。
    でもやっぱり、作品を観た後は心が満たされるし、日常の中じゃ味わえないものも多くあるので頑張ってやりくりしながら月2回くらいは通いたいものですね。
    ちなみに今日本です!ほんとに暑くて外に出たくないくらい(笑)

  9. >Hoffnungさん
    そうか、ゴッホ美術館に行ってたんだね。
    そういえば、ゴーギャンはゴッホと一緒の「芸術家の家」みたいなのに住んでいたけど、途中で仲違いしたんだよね?
    ティッセンには有名なゴーギャンの絵があるんだよ。
    そして、土産物屋にはその絵を真似た(でも似ていない)不気味なマグカップがあった。。。
    >マスミちゃん
    今日本にいるんだね!お互い学生、やっぱり安くするところはしなければ(笑)
    私はプラド美術館には5回位行ったけど、やっぱり何度行っても良い美術館は良いと思うよ。
    でも現地に住んでしまうと、無料の日でもなければ行かなくなってしまう〜
    現地の人はあまり美術館に行ってない、っていうのは本当かも知れないね

  10. 先月、海外に行って私も美術館見てきたんだけど、
    日本では見る人も展示する人もあまりなれていないって
    感じがして、値段だけが高くて観るっていう環境が
    あまり整っていない気がするよね。
    下手に堅苦しい雰囲気作ったり、
    名前だけを売り出して、その後ろの面白さとか
    温かみを表現するとか。
    正直、私は絵はぜんぜんわからないけど、
    「美術館めぐり」をフランス・ロンドンでは楽しめたよ♪
    きっと、そういう意味でも、日本で見るよりも
    5ユーロ以上に価値があったのではないかなぁって
    思います(^^)

  11. そうだった、Cimはヴェルサイユ宮殿だった!
    いいな、私はまだ行ったことがないの。
    各国の美術館って行ってその雰囲気を楽しむだけでも行く価値があるよねー
    あと、美術館は何度も足を運ぶとさらにその良さが分かるかな、って最近思います。一度で見ようとしても、時間にも体力にも限界があるし、疲れて鑑賞すると良さが半減しちゃうしね☆
    今度はCimの美術館情報を楽しみにしてるよ〜!