Haruki's way

〜スペイン・この不可思議な国〜

1月〜2月のイベント

大晦日の夜のサイドテーブル。ポインセチアがまだ飾られているのがヨーロッパらいしでしょうか。

大晦日の夜のサイドテーブル。ポインセチアがまだ飾られているのがヨーロッパらいしでしょうか。

波瀾万丈のお手伝いさん探し、既に「その後」でご連絡しましたが、あれからまた一悶着ありましたのでそれについてちょっと書きます。

1月まで待ったペルー人の女性Aですが、何と働き始めてから色々な問題が出て来ました。問題をあげ始めたらキリがないのですが、とにかく「権利は主張するけれど仕事はできるだけ減らしたい」という態度が見えてくるようになりました。また、私が自宅安静であまり動けない状況の中、義母が我が家での家事のやり方を説明してくれるのですが、その通りにしないことが度々出て来ました。面接では家事は全て問題なくこなせると自信を持って言っていましたが、実際の所はあまりに時間がかかるのでこちらが心配になるほど。掃除機を壁や家具に当てている音や、食器を片付ける時のガチャガチャする音が聞こえると、ガサツな人ではと思って不安にもなってきます。そうこうしているうちに、娘のおむつ替えやその他にもう少し気をつけてほしいと注意して、「そういうことをしていたら家事に手が回らないんです。」と言われてしまいました。そうなってくると、もうこの人ではいけないと真剣に思わざるを得ません。何の為の娘のベビーシッターか分かりませんから。

娘と公園で出会ういつものお友達。一緒にちょっとした子供のイベントに参加してきました。かおりはおばあちゃんと一緒ですが、付き添いの女性のほとんどはシッターさんです。

娘と公園で出会ういつものお友達。一緒にちょっとした子供のイベントに参加してきました。かおりはおばあちゃんと一緒ですが、付き添いの女性のほとんどはシッターさんです。

また、子供の世話には絶対の自信を持っていたAさんですが、娘が近づきたがらない状態が数日続きました。二人きりにして様子を見ても、「ママー!」と叫んで私を探しまわる娘の声が聞こえてきます。1時間位おむつを替えようと頑張ったAさんが、もう諦めて私を呼ぶ日がよくありました。彼女は彼女で仕事を続けられるかどうかの瀬戸際。全てパーフェクトにこなしているという印象を私に与えたかったのでしょう。いろいろ頑張っているのも分かりましたが、そのアピールの仕方が不自然で、正直さらに印象が悪くなりました。部屋にいる娘をくすぐって、「かおりが本当に私と一緒だとよく笑って!」と言ったり、歌を歌ってかおりがそこから逃げ出しても、「二人でずっと一緒に歌を歌っていたんですよ。」と言ったりした時には、これはもう危ないと思うようになりました・・・。

家に家族以外の誰かがいるというのは、その人が良い人でも多少家族に影響を与えるものですが、その人が主張ばかりする人だと本当に疲れるものです。「私は朝早くから働いているから、かおりが朝食の時には私も朝食を取らなくちゃ持ちません。」と言って娘にご飯をあげるのもそこそこに食事をしていたり、「この家には朝食に食べるパンがないんですか?」「お湯を使って掃除をすると手が荒れるから、私はお湯は使えません。」と義母に言ったり、「私物を置く為のスペースがもう少し欲しいです。」と言いながら、掃除用具を置く部屋の至る所に私物を置き始めたり・・・そういった行動の数々に辟易し、お手伝いさん一人でここまで我が家の居心地が悪くなるものかと驚きました。さらに、義母が買った大量の果物を掃除用具の部屋で隠れて食べ、ヨーグルトを自宅に持って行っているらしいことが分かり・・・ここまできて、もうこの人は早く解雇した方がいいと真剣に思うようになりました。

大晦日のディナーの席で。去年は早くに寝ていた娘ですが、今年は初参加。ローソクに非常に興味を示しています。

大晦日のディナーの席で。去年は早くに寝ていた娘ですが、今年は初参加。ローソクに非常に興味を示しています。

夫はほとんどこの女性と顔を合わせないので、「あと1週間位様子を見てからでいいんじゃない?」と言いましたが、義母は彼女が台所にいると台所に入れないほど疲れ、私も「なんで妊娠中の自宅安静期にこんなに精神的に我慢をしなければいけないの?」と思い始めるようになりました。そんな中、かおりが「仕方なく」Aさんの言うことを聞いたりAさんについて行くのを見て、彼女のせいで娘が娘らしくなくなっていくのではという不安を感じるように。事態が悪化していると感じ、急遽この女性をその日のうちに解雇することに決めました。

大晦日のディナーに準備したパッションフルーツとベリーソースのデザート。自宅安静の私の仕事は飾り付けのみです。

大晦日のディナーに準備したパッションフルーツとベリーソースのデザート。自宅安静の私の仕事は飾り付けのみです。

契約書を元に書類を手書きで準備し、必要な賃金とその他休暇未消化分の支払等を計算して準備。労働時間終了の1時間程前に彼女を個別に呼び、解雇を通知しました。解雇理由はいろいろありましたが、、「私が医師からいつ出産してもおかしくないと言われている今の状況で、彼女に娘を預けることには不安を感じるから。」ということにしました。もちろん彼女は色々と抗議してきました。「前の仕事をやめてここに来たのに、こんな短い期間で解雇するなんておかしい」という趣旨のことも言われましたが、こちらとしても1月まで待った結果がこうですから、「そちらの経験と自信を信じて1月まで待ったのに、その期待に応えてもらえなかった」と言うしかありません。かなり緊迫した空気は流れましたが、今後の娘の生活や私達の心の平穏を守るには避けられない道です。こういう時に限って夫が海外出張だったのは痛かったですが、こうして無事(?)解雇し、一見落着です。

ちなみに、Aさんは帰る時に娘に「私の宝物、ハグしてちょうだい。」と表面的な笑顔で言いましたが、娘は彼女を無視。走って逃げて行きました。一番賢かったのは私達両親や義両親ではなく娘だったなぁ・・・と思った瞬間でした。

新年を迎えて。ひいおばあちゃまも嬉しそうです。

新年を迎えて。ひいおばあちゃまも嬉しそうです。

その後、またお手伝いさん探しをし、無事に現在雇っているスペイン人女性ロサ(Rosa)に辿り着きました。この女性はカルメル修道会のオフィス経由で連絡を取った人ですが、とても親切で優しい女性で、今では娘はこの人が大好き。彼女を時々「ママ」と呼ぶ位になり、一緒に遊んでいると本当に楽しそうです。今まで色々なお手伝いさんを経験して食傷気味だった娘もついに落ち着いたのか、彼女本来の元気の良さも出て来たようで、見ているこちらも嬉しくなります。これにて、お手伝いさん探しは一件落着です。

ローソクにまたまた感動の娘。それはおばあちゃんの誕生日祝いのものですよー!

ローソクにまたまた感動の娘。それはおばあちゃんの誕生日祝いのものですよー!

その他、1〜2月のイベントとしては、まず公現祭。1月6日がこのお祭りにあたり、皆でRoscón de Reyesという王冠を象った丸い菓子パンを食べ、ホットチョコレートをいただきます。娘にとっては初めていただくこのお菓子。かなり喜んでいました。義母の母が我が家に来ていたので、彼女の誕生日も兼ねてのお祝いとなりました。(昨年の様子はこちらをどうぞ。)

ホットチョコレートを飲み・・・

ホットチョコレートを飲み・・・

二カッ!お歯黒ですか。

二カッ!お歯黒ですか。

その後は1月14日の娘の2歳の誕生日。自宅安静とは言え、娘の誕生日を皆とお祝いすることができ、私にとっても嬉しい一日となりました。特別なことはほとんどしませんでしたが、夫が和風の鍋料理を作ってくれ、私は母のショートケーキのレシピで定番のケーキを作り、生クリームとパイナップルで飾り付けをしました。義弟とその彼女は、念のため小さいケーキを準備して持ってきてくれ、義母は私が娘用にとお願いした室内履きをプレゼントとして買ってきてくれました。(まだ誕生日プレゼントがどんなものかよく分からない年で良かったです・・・。)

お箸を持ってバースデーランチのスタンバイ。大好きなおじちゃんのことは"ティト(Tío -> Tito)"と呼びます。

お箸を持ってバースデーランチのスタンバイ。大好きなおじちゃんのことは”ティト(Tío -> Tito)”と呼びます。

娘は、ハッピーバースデーの歌とローソクを吹き消す練習をずっとしていたのですが、当日は火が怖かったのか、「パパー、ママー!」と言って私達に吹き消すようにお願いしてきました。でも、火が消えたら消えたで「もう一回!」と言ってまた火を点けるようにお願いするということを繰り返していました。来年は消せるようになるでしょうか?

ケーキを見て拍手をする娘。仕上がりが不満だった私ですが、娘が喜んでくれたのでホッ。

ケーキを見て拍手をする娘。仕上がりが不満だった私ですが、娘が喜んでくれたのでホッ。

2月は特にイベントらしいイベントはなかったのですが、義母が一度ルクセンブルグに戻って家の片付けや義父の世話をし、また先週我が家に戻ってきました。私は妊娠糖尿病と赤ちゃんの健康状態のコントロールを毎週受け、さらに仕事を休んでいるのでその証明書を別の公立の健康センターの医師に毎週申請して職場に送り・・・と言った作業を繰り返していました。(スペインでは出産前に休みを取らなければいけない法定期間というものがなく、16週間の育児休暇を前倒しで使うか、何らかの理由で仕事を続けるのが難しい場合に限り、医師の証明を得て病欠扱いでお休みを取ります。)その他は、新しいお手伝いさんとの時間を取って我が家での家事のやり方を教えたり、色々話をして関係を築くのに時間を費やしました。それだけで、あっという間に時間が過ぎていきました。

赤ちゃんの誕生まで今度こそあとちょっと。新生児用の服を大量に買った後に子供が随分成長したので、服が使えるかどうか気になる所ですが、娘も含めて皆万全の体制で子供の誕生を待てる状態になりました。周りの皆に感謝しつつ、長女の反応に気をつけつつ、出産までの時期を過ごそうと思います。

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2 Comments

  1. クリスマスは病院だったけど、新年は自宅で迎えられてよかったね!
    お手伝いの件も一段落して、出産に向けて全てがいいタイミングだったと思います。

    かおりちゃん、来年はきっとロウソクが消せるようになっているでしょう。
    デザートレシピ、今度教えてくださいね。

    • チェスカさん

      メッセージありがとうございます。お返事が遅くなってごめんなさい。

      お手伝いさんの件が一段落したのは、本当にありがたかったです・・・!!

      かおり、お陰様で私の誕生日(3月11日)にはろうそくを消すことができました!
      2ヶ月で随分成長するものですねぇ(笑)

      デザートレシピ、後ほどご連絡しますね。
      チェスカさんもどうぞ体調には気をつけて下さいね。