Haruki's way

〜スペイン・この不可思議な国〜

裏切り?!

2008年、北海道の釧路にて。

2008年、北海道の釧路にて。

オフィスで一度びっくりした行為がありました。

一度、仕事で某出版社が主催する講演会に参加しました。内容は、新たな法律施行に際し、どのようなことを企業で気をつけるべきかについてで、なかなか面白かったです。私の職場からは、一人のスペイン人女性Cと私が参加、講演会は2時半までの予定でした。

その講演会の会場はかなり遠くにあった為タクシーを使った所、渋滞に巻き込まれてしまい、私は15分程遅れて到着。職場の同僚は先に着いていました。遅れた場合はメモを取るように彼女にお願いしたのですが、Cは何もメモを取っておらず。「だってこの人の所属する課は私達の仕事内容と関係ないでしょ。」とのこと。

これって今年の法改正の中では最重要課題なのに、どうして気づかないんだろう・・・しかもお願いしたのに・・・。

講演会は長々と続き、スペインらしく1時間程度の遅れが出てきました。午後2時半になってももちろん終わらず。ここで、彼女が私に「Haruki、帰りなよ。子供が待っているだろうし、後は気にしないでいいから。」と言ってくれました。帰りたい気持ちは山々だったんですが、私の就業時間は午後3時半までで、まだ興味深いテーマが残っていたので、そこでは敢えて残りました。

グラナダで印象に残ったタイルの一つ。この模様はまさにイスラム文化。

グラナダで印象に残ったタイルの一つ。この模様はまさにイスラム文化。

午後3時になったところで、もうその後のテーマはそこまで面白くないこと、予定の2時半を過ぎていたこと等から、「C、じゃぁこれで先に帰るね。」と言ってオフィスを後にしました。

その2日後・・・。私の直属の上司から、「Haruki、この前の講演会は途中で帰っ
たって本当?」と聞かれてびっくり。彼女は職場の大ボスから聞かされたらしく、その大ボスには同僚Cが伝えたとのこと。本当に唖然としてしまいました。私の上司は私の講演会の報告を読んでいたので、重要な部分は全部カバーしていたことも知っていましたし、渋滞で遅れたことも前もって伝えていたので問題ありませんでした。とは言え、私に帰るように進めたCが大ボスに告げ口をするなんて、どうしてこんなすぐバレる策略をするのかと、本当に開いた口がふさがりませんでした。

これをスペインの国民性というつもりは全くありません。スペインでも、普通はこういう密告(chivato、ちょっと強めに言うときはchivatazo)を非常に嫌う傾向があるので、今回の事件は私にとっては初めてでした。その反面、すごく特定の人と仲間になるという傾向も強く(スペイン語では、amigo主義ということで、amiguismoと言ったりします)、そういう人には多少気になることがあっても目をつぶるということも多いですし、秘密の情報を共有するということも然り。

今回の件で、自分の身は自分で守らなければいけない、不当なことにはきちんと立ち向かわなければいけない、ということを改めて痛感しました。その後、この大ボスと話す機会があったのですが、ちょうどこの話が出たので、彼に「私に勧めておいて、後で密告をするCのやり方には納得いかない。」「本当に気分を害した。」ということを伝えておきました。

その後、Cは今までと変わらなく私に接してきますし、いつものように「有能で皆のことを考えている」ということをアピールしてきます。が、もう彼女の言葉に惑わされてはいけないと思うようになりました。こういう人間の裏表を見るにつけ、浅はかな密告をしてまで他人を陥れようとすることに驚きを隠せず、同時に、職場の人間関係もちょっと間違えると恐ろしい物になるなぁ、と思います。

日本にいた頃、ここまであからさまな密告を見たことがなかったのは、私が幸せな環境にいたからなのでしょうか。

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2 Comments

  1. 私も今まで幸いなことに職場で変な人にはたぶん会っておりません。何故「たぶん」かというと私自身がかなり目出度い(?)性格なので、ただ気がついていなかっただけかもしれないからです。
    でも他人事で聞く所によると、やはり場所を選ばず色々な人がいるようですね。多分、まず直属のボスの信頼を得て 味方につける。。。ボスが不幸なことに信頼できない人なら 大ボス。。。で、細かく報告やら連絡やらしておくとひとまず心配(というより疑いか。。)はされないで 済むのではないでしょうか?

    一度信頼を勝ち取っておけば、ジャラパー(なんですよね?そういうことする人って。。)に何されても平然と仕事を続けておいて、 しまいにその人も無駄だと思うのでは?(ちょっと甘いかな?)

    って書いているうちに思い出しました。
    学生時代、アメリカの中西部の大学に交換留学で滞在した時、寮のフロアに電話が1つで、不在の時は各人の部屋のドアにはってるメッセージボードに伝言を残してくれるのですが、(多分)1人だけ受けるだけ受けてメッセージを残してくれない人がいました。(多分私だけ。。。)大体誰か想像できたのですが、「南部出身の差別主義者かな?」程度に思ってました。(・・・なんてことを自分で勝手に想像してた自分の 方がよっぽど差別的だったかもしれないな。。なんて今頃思いだしました。)やっぱり今まで幸せな人生を送ってるな とひしひしと感じております。

    負けないでね!

    • 高1父さん

      アドバイスをありがとうございます。これを読んだ同僚の人たち(現地採用の人たちです)からは、「読んだ瞬間誰だか分かった・・・」とのコメントが(笑)

      人それぞれ個性はありますし、仕事で何かしらぶつかることもありますが、基本的には悪い人っていないと思います。また、いたとしても、一番大事なのは職場として問題を解決して行くことだと思うので、そこで個人のプライドや人との相性で動かなくなる人は、悪い人と言うより幼稚だなぁと思うようになりました。

      高1父さんもいろいろと苦労をされたんですねぇ。でも、それを感じさせない所がまた素晴らしいと思います☆