Haruki's way

〜スペイン・この不可思議な国〜

カナダへの旅

モントリオールのWorld Trade Centerに翻るカナダ国旗。

モントリオールのWorld Trade Centerに翻るカナダ国旗。

先週カナダに1週間行ってきました。今回の目的は友人を訪ねること。その友人David神父さんと私は、私が16歳の時に短期留学で行った米国バーモント州で知り合いました。Dさんはキリスト教史をそこで勉強していましたが、カフェテリアでよく出会って一緒に食事をする機会があり、その後も連絡をとり続けていました。

短期留学は3週間でしたが、その後17歳の時に同じ場所に長期留学で行くことができ、何回かお互いに行き来もしました。3年前にはDさんが来日し、私は会社を休んでガイドに。その時には彼の昔の話も聞くことができ、改めて尊敬してしまいました。

夜のモントリオール市街。教会と近代的な建物が見事に共存しているのが不思議な感じさえしました。

夜のモントリオール市街。教会と近代的な建物が見事に共存しているのが不思議な感じさえしました。

Dさんはウガンダ人の神父さまです。彼はウガンダのイディ・アミン大統領(Idi Amin Dada Oumee)の独裁政権下で、たくさんの友人や家族が殺されていく中でカナダに亡命した人です。色々な人が軍部を恐れて大統領に都合の良いことを偽証する中最後まで反対して殺された仲間、失踪した弟、大統領派の教授によって大学を追われた友人教授、、、と、その内容には驚くことばかりでした。彼自身軍部の殺人リストに名前が載り、それを密かに知った友人が彼に教えてくれたお陰で、警察が彼の家に到着する直前に逃げて生き延びています。「The Last King of Scotland」という映画はまさにそのテーマを扱ったものですが、それを実際に経験した人の話にはものすごい価値があると実感しました。

今回はモントリオールに滞在したので、その間にフランス語を使う機会にも恵まれ(?)ました。やっぱり辛いです、フランス語。。。すっかり忘れてしまったし、何だか教科書の文章を思い出しているような感じだし。。。でも、やっぱり英語じゃなくてフランス語を使うと、皆が喜んでくれるのも分かるし。ちょっとそこは修行だったかな。

幻想的なカテドラル内部。

幻想的なカテドラル内部。

モントリオールはとても素敵な街でした。「米国/カナダには歴史がない」とヨーロッパ人は言うけれど、日本の都市に比べればよっぽど歴史ある建造物が至る所にある感じでしょうか。教会や大聖堂がとてもキレイで、後はカナダで一番と言われるMcGill Universityという大学のキャンパスも素敵でした。街の南を流れる川は「赤毛のアン」で有名なセント・ローレンス川。プリンス・エドワード島に思いを馳せつつ、古い建物を見物してきました。

面白かったのは、お店や道路標識等至る所で英語とフランス語の二カ国語標記なこと。子供用のおもちゃも!こういう環境だったら私もフランス語を覚えるだろうに(仮定法過去形)。

米国史の教授と一緒に。

米国史の教授と一緒に。いつも試験は恐怖の小論文形式。宿題や試験勉強は大変でしたが、人格者の先生のお陰で本当にやり甲斐のある素晴らしいクラスでした。

後は、Dさんが一日休暇を取って、私をバーモント州まで連れていってくれました!もうほとんど知り合いはいなくなってしまいましたが、高校を訪ねた所、そこには数人の顔見知りの先生が。10年ぶりの再会ということもあって、向こうはものすごく驚いていました。でも覚えてくれていたー!私がいた頃は留学生は他にインドネシア人の女の子が1人いただけだったけど、今はかなり増えたようで、日本人2名、韓国人3名、その他も数名いるもよう。私が滞在していた頃は、「顔なじみ同士の中に異国人がいきなり参入」という感じで本当の意味で馴染むのはかなり難しかったので、留学生が馴染みやすい環境になっているのを見てちょっと嬉しかったです。あとは、母が訪ねた場所をもう一度訪ねることもでき、ちょっと昔を懐かしんでしんみり。とても良い経験でした。

かなり寒くなったカナダ&バーモント州でしたが、色々な人との出会いもあり、本当に素敵な滞在になりました。皆に感謝です。

そうそう、D神父様はウガンダの子供が学校に行けるように支援をしています。興味のある方は是非こちらを見てみて下さい。

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9 Comments

  1. カナダというタイトルを見て、すぐに飛んで参りました。
    いや〜、Harukiさんが東方面にいらっしゃるのであれば是非お会いしたかったです。とはいえ、私の居る所は都市から遠いですが。
    >面白かったのは、お店や道路標識等至る所で英語とフランス語の二カ国語標記なこと。子供用のおもちゃも!
    >こういう環境だったら私もフランス語を覚えるだろうに(仮定法過去形)。
    全て二つの言語で書かれているものの、実際皆覚えないんですよ。私も英語の面しか読みません。全ての人がそうではありませんが、西に居る人は東を嫌い、東に居る人は西を嫌っているところがあります。東京vs大阪に近いもの(?)がありますね。
    神父さんはとても優しいお顔をされていらっしゃいますね。お人柄が伝わってくるようです。Harukiさんも美人です。

  2. おお!いつのまに〜!
    モントリオールってステキな街ですよね〜
    教会や石畳の町並みがとても雰囲気ある!
    さらにカナダにいながらフランス語を聞けてヨーロッパ気分も
    味わえる二度お得な街だな〜って思ったのを思い出します。笑
    『The Score』『The Whole Ten Yards』はモントリオールが舞台の
    映画で観るたびまた行きたくなります!
    おすすめです

  3. はぷぎさん
    わーい、お元気ですか?
    カナダに行った時には「はぷぎさんはどうしてるかなぁ。」と思っていましたよ
    >全て二つの言語で書かれているものの、実際皆覚えないんですよ。
    やっぱりそうなんですね。
    モントリオールでは大体の人は英語も話せましたが、お年寄りはやっぱりフランス語じゃないとダメみたいでした。
    あと、モントリオールでは、例え英語だけを使う仕事でもフランス語ができないと就職が厳しいという話も聞きました。
    とはいえ、カナダはすごーく暮らしやすい印象を受けました。
    スペインの次はカナダも良いかもしれないです
    キメさん
    うん、すごく素敵な街だったよー。歴史と現代が素敵に交じっている感じ!
    そうかぁ、キメさんもモントリオールに行ったことがあるのね?
    (それも一人旅???)
    映画、すごく観てみたくなってきたよー。今度休みの時に観てみるね

  4. いいなぁ。カナダ。私もモントリオールは2回行ったよ。もう8年位前だけど。でも今でも大好きな国です。人との出会いって素敵だよね。この日記を読んでそう思いました
    一期一会。出会いを大事にしていきたいよね。ところでモントリオールのフランス語ってフランスのとは違うんだって。ベルギー人の友人とモントリオールを旅したとき、友達は「わかんない。」って言ってました。彼らはフランス語も英語も話すから生まれながらにバイリンガルなんだよね。すごいすごい。

  5. ほんとにHarukiのインターナショナルぶり、老若男女問わない交友関係ぶりには驚かせるよ。
    Harukiの日記を読んでると、色々な国の歴史を簡単に説明してくれるので世界史の知らない私としてはほんとにためになるよ。
    カナダはバンクーバーにしか行った事ないけど、東のほうにも行ってみたいな。

  6. モントリオールは家族旅行です!
    ハルキさんと出会う前かな☆
    それにしてもハルキさん若返ってますね〜(言い方が失礼?!)
    さらに生き生きしたお顔してます!!

  7. >くうちゃん
    へぇ、くうちゃんもモントリオールに何回か行ってたんだね!
    うん、モントリオールのフランス語はかなり面白かったよ(笑)
    例えば、bienの発音がフランスだと「ビャン」なのにモントリオールでは「ビエン」とか。地名の発音とか、途中から混乱しちゃったよ
    >ユカちゃん
    私はバンクーバーには行ったことがないよー。今度は是非行ってみたい!
    ユカちゃんは海外のみならず国外もいろいろ知ってるから、私こそいつも参考にさせてもらってるよ
    >木綿ちゃん
    そう?若返った?そんなことは絶対ないと思う
    相変わらず私は日焼け止めしか塗ってないのだよ。。。
    キメさんのナチュラルメイクを覚えたいけど、あれはキメさんが色白だから似合う気もするし。。。悩ましいわ

  8. ウガンダのD神父サマ、ドラマティックな人生を経験なさったんですね。。。。十年間も連絡を取り合っているなんて!Harukiさんの誠実な人柄がしのばれます。
    なつかしいバーモントにもおいでになったんですか。。。お母様もHarukiさんの留学中にいらっしゃったのですね。なにもかも、なにもかもなつかしい町。。。。。

  9. 本当に「事実は小説よりも奇なり」ですよねー
    今回は、旧交を温め過去を振り返る良い旅でした。
    「過去を振り返る」ってもっと成長してからするものかと思っていましたが、これが思わぬエネルギーをくれたというか、やり残したことを一つ終えたような気がして幸せになれました